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The First 300 Years 英国的リテイラーとしての精神が育まれた1700年代

常に革新的で前向きな企業理念を掲げてはきましたが、今日の私たちを、長く重い歴史を抜きにして語ることは出来ません。素晴らしい伝統にふさわしい高い水準の維持に最善を尽くしています。

大英帝国が発展した時代にも衰退した時代にも、フォートナム・アンド・メイソンは公正な企業理念に英国の歴史を重ね合わせるように歩んできました。王室と密接な関係を保ちつつ、政治的には中立的立場を維持してきたことが、今までに至る繁栄の理由のひとつなのです。フォートナム・アンド・メイソンは、伝統的で革新的、そして品行方正を重んじる保守派でありながらトレンドの発信元でもあるのです。そういったことを踏まえながら、フォートナム・アンド・メイソンの歴史を紐解いてみたいと思います。


1707年 - 創業

1707年、少なくとも2つの歴史的な出来事がありました。大英帝国の誕生とフォートナム・アンド・メイソンの創業です。スコットランドが統合されて「イギリスらしさ」を重視する連合国の政策が打ち出されると同時に、ウィリアム・フォートナムの名前がメイソン氏の名前の前に加えられて、イギリスの真髄にふさわしい新しい食料品店が誕生したのです。
その頃国外では、ヨハン・バッハという若き教会オルガン奏者がそのいとこと結婚し、クレムリンがメンシコフ塔をその統制指揮下におき、アメリカではニューイングランドが独立運動を起こし、かのタージ・マハールを妻の死を悼んで建立させたムガール帝国王シャー・ジャハーンがついにこの世を去りました。その残された帝国領とベンガル地域が合体して独立州となり、イギリス東インド会社の統制下におかれました。まさにこの歴史こそが、後のフォートナム・アンド・メイソンの運命を左右することになるのです。


1714年 - ジョージ王朝の始まり

アン女王崩御とジョージ王朝の始まり
ジョージ王の時代に培われた精神が、その後のフォートナム・アンド・メイソンの企業基盤形成に大きく影響していきます。「古典的世界協調主義観」と「発見探求のパイオニア精神の調和」という新しいイギリスの秩序を生み出していったのです。貿易や商取引が盛んになると、より可処分所得の高い富裕層が生まれ、またそれ以上に消費する物も増えていきました。新しい貿易航路が発見され輸送機関も発達すると、海外貿易交流はめざましい発展を遂げていきました。その結果、ロンドンは全ての中心となり世界中から人々が集まって来るようになったのです。フォートナム・アンド・メイソンはその激動する歴史に巻き起こる旋風の真っ只中にありました。


1744年 - 東インド会社

ロバート・クライブ 東インド会社書記としてマドラスに到着
イギリス東インド会社は軍隊、警察、行政権を擁する事実上の帝国勢力でした。当時のインドの香辛料と、とりわけ世界最高級の紅茶を大英帝国にもたらしたのがロバート・クライブ長官でした。その東インド会社と深い関係があった(当時の従業員名簿には数々の「フォートナム」の名前がありました)フォートナム・アンド・メイソンは、今でもそうであるように、どこにも売っていないような珍しい商品を扱うユニークな会社として、斬新な試みの最先端を走っていたのです。
1773年 - ボストン茶会事件

ボストン茶会事件でアメリカ独立運動の高揚
記録には残っていないので、実際のところ誰によってこの時紅茶が提供されたのか定かではありませんが、おそらくフォートナム・アンド・メイソンではなかったでしょう。法外な価格請求など課したことはないですし、塩水で紅茶は美味しくいれることはできなかったはずだからです。とはいえ、アメリカ独立以来親戚関係といっても過言ではないアメリカの人々は、フォートナム・アンド・メイソンにとって大切なお客様です。


1794 - フォートナム・アンド・メイソン郵便局

フォートナム・アンド・メイソンの郵便事業
英国郵政省管轄の中央郵便局が設立される前は、郵便事業は誰でも行うことができました。そこで、フォートナム・アンド・メイソンはそのチャンスを生かし、郵便料金支払い済みの手紙用と未払いの手紙用という2つの投函箱を設けて、1日に6回集配するサービスを始めたのです。(当時はまだ切手がなく、大抵の場合手紙の受取り側が料金を払いました)軍人や水兵はお得意様だったので料金の割引対象となりました。これがきっかけで人々の店への出入りが盛んになり、美しく飾られた店先のショーウィンドーや内装が多くの人々を魅了していきました。1839年に中央郵便局が設立され、翌年、若きビクトリア女王が印刷されたペニーブラック(ペニー切手)が発行される1年前まで、このフォートナム・アンド・メイソン郵便事業は続きました。

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